報告-ヒノキの心材へのヤマトシロアリによる食害

鹿児島・吹上砂丘のシロアリ試験地へ行ってきました。
エコパウダーでは防腐防蟻性能に関する試験を行っていますが、 今回、一般的に防腐・防蟻性能が強いと考えられているヒノキについて、 興味深い現象を確認しましたので、取り急ぎご報告します。

20080130-002.jpg

写真は、ヒノキ4寸角を10cmほどの厚みにカットした試験体です。 これを設置しヒノキにどの程度耐蟻性があるかを観察しています。
設置して1年半。マツに比べると食べづらい様子が伺えますが、辺材を食べられている試験体は数多く見られました。

20080130-001.jpg

そんな中、心材の真ん中を食べられている試験体がありました。 何も好き好んでそんな芯を食べなくても・・・とよく見てみると、なんとヤマトシロアリでした。 鹿児島とはいえ寒い日が続く1月上旬。ヤマトシロアリがヒノキの心材を食害していたのです。

「ヒノキは防腐・防蟻性能が高い」
「イエシロアリはともかく、ヤマトシロアリはヒノキを食べない」
このように評価されている方が多いのではないでしょうか。

腐朽と蟻害を混同してはいけません。 ヒノキは耐腐朽性は「大」に分類されていますが、耐シロアリ性は「中」となっています。 つまり耐シロアリ性はスギやツガと同等なのです。

また、「心材だから大丈夫」とも言えないことがわかりました。 木材の劣化は「腐朽」と「シロアリ」。 必ず防腐防蟻措置をするようにしましょう。

Trackbacks:0

TrackBack URL for this entry
http://ecoboron.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/178
Listed below are links to weblogs that reference
報告-ヒノキの心材へのヤマトシロアリによる食害 from ecoboron エコボロン - ホウ酸塩の木材保存剤
サイト内検索
Feeds

このページの先頭へ戻る